親の介護で仕事を辞める前に|収入減と制度を確認
介護離職は介護費だけでなく、給与収入と将来の老後資金へ影響します。退職届を出す前に休業・給付・サービスを確認します。
介護休業は対象家族1人につき3回、通算93日まで利用できる制度です。一定要件を満たす場合、介護休業給付は原則として休業開始時賃金日額×支給日数×67%です。退職前に勤務先・ハローワークへ確認します。
休業期間の収入差を簡易計算
介護休業給付は支給要件、上限額、休業中賃金等により変わります。入力率による概算であり受給額を保証しません。
勤務先の回答・介護体制・給付を別々に確定する
2025年4月1日から、介護に直面したと申し出た労働者に対し、勤務先は介護休業・両立支援制度、申出先、介護休業給付を個別に知らせ、利用意向を確認する義務があります。制度利用を控えさせる案内は認められません。退職を結論にする前に、口頭説明だけでなく、申出日・回答・申請先を残します。
| 確認項目 | 勤務先・相談先へ伝えること | 受け取る証拠 | 判断への反映 |
|---|---|---|---|
| 介護に直面した申出 | 対象家族・開始時期・連絡方法 | 申出メール・受付日・担当部署 | 退職届より先に制度説明を受ける |
| 個別周知・意向確認 | 休業・休暇・短時間勤務、申出先、給付 | 制度一覧・申請様式・回答日 | 使える制度と使えない制度を分ける |
| 介護休業 | 対象家族、希望開始日、分割回数、復職予定 | 開始・終了日の会社通知 | 93日を体制づくりに配分 |
| 休業以外の両立策 | 短時間・時差勤務等の条件 | 就業規則・制度回答・適用期間 | 働き続ける案を月収と勤務時間で比較する |
| テレワーク | 利用日・場所・条件 | 勤務先の回答・運用規程 | 努力義務であり利用確定とはみなさない |
| 介護サービス | 認定・担当者・不足時間 | ケアプラン・利用票・見積り | 家族が直接介護する時間を見える化する |
| 介護休業給付 | 雇用保険の要件、賃金月額、申請者、提出期限 | 勤務先・ハローワークの確認記録 | 67%を手取り額へ単純適用しない |
| 継続勤務と退職の比較 | 休業後の月収、介護費、通勤・交通費、再確認日 | 2案の月次収支と根拠資料 | 未回答を0円にせず回答期限まで保留する |
相談内容ごとに窓口を分ける
| 確認したいこと | 最初の確認先 | 持参・記録するもの |
|---|---|---|
| 社内制度・申出手続 | 勤務先の人事・労務・両立支援窓口 | 就業規則、申出日、回答メール |
| 利用拒否・退職勧奨・不利益取扱い | 都道府県労働局 雇用環境・均等部(室) | 会社とのやり取り、日時、担当者、希望する解決 |
| 介護休業給付 | 勤務先またはハローワーク | 休業期間・賃金・会社通知 |
| 介護サービス・認定 | 地域包括支援センター、自治体、ケアマネジャー | 本人状況・必要時間・現サービス |
介護休業給付は休業開始時賃金日額、支給日数、休業中の賃金、上限、雇用保険の要件で変わります。このページの計算は賃金月額へ想定率を掛ける単純比較です。受給額と申請期限は勤務先・ハローワークで確認してください。
回答がない・担当者が変わった・利用を断られたときの引継ぎ
未回答を「制度なし」「退職しかない」と読み替えません。開始日と給与締日から自分の回答希望日を決め、記録が残る方法で再送します。法律上の一律回答期限を示すものではありません。
| 起きたこと | 残す事実 | 会社へ再確認すること | 外部相談へ渡すもの | 家計判断への反映 |
|---|---|---|---|---|
| 受付確認がない | 申出日時、宛先、送信方法、希望制度 | 受領の有無、担当部署、回答予定日 | 送信済みメール、就業規則、介護開始時期 | 制度を使えないと決めず保留 |
| 回答希望日を過ぎた | 回答希望日と未回答状態 | 回答日・暫定対応 | 申出原文、再送記録、勤務予定表 | 休業給付や減収を確定額にしない |
| 担当者が変わった | 旧・新担当、引継日、過去の回答 | 申出・添付の引継ぎ | 時系列一覧、各担当の回答、未回答項目 | 口頭回答で決定を上書きしない |
| 口頭で利用を断られた | 日時・発言者・理由 | 根拠・代替制度・書面回答 | 申出書、メモ、会社の制度資料 | 理由が確認できるまで退職収入で計算しない |
| 退職勧奨・不利益取扱いがあった | 発言・変更内容・前後の日付 | 変更理由と撤回・是正の可否 | 変更前後の通知、給与明細、やり取り | 退職届を急がず都道府県労働局へ相談 |
| 訂正回答・合意を受けた | 制度・期間・賃金・復職条件・決定日 | 申請書、社内承認、給付手続の担当 | 確定通知と未解決事項 | 同じ対象月の確定値だけを再計算 |
9月3日に申出、5日を回答希望日、10日を開始希望日としても、5日の未回答は「利用不可」ではありません。受付・回答予定と会社説明を時系列で労働局へ渡します。
厚生労働省は、介護休業等の申出・取得を理由とする解雇、雇止め、降格などの不利益取扱いを禁止し、育児・介護休業法や両立支援制度の相談先を都道府県労働局雇用環境・均等部(室)と案内しています。一般的な職場トラブルでは、総合労働相談コーナーの相談、労働局長の助言・指導、紛争調整委員会のあっせんも案内されています。個別の解決を保証する制度ではないため、相談先で対象と手続を確認してください。
介護休業開始後は「承認・申請・決定・入金」を分けて記録する
会社が休業を承認しても、給付の支給決定や入金が済んだことにはなりません。会社通知、申請控え、支給・不支給決定通知書、通帳を別々の日付で残します。
| 段階 | 確認する日付・金額 | 残す資料 | まだ確定していないこと | 家計への反映 |
|---|---|---|---|---|
| 介護休業の社内承認 | 休業開始日・終了日、休業中賃金、担当者 | 会社の承認通知、就業規則 | 給付の支給可否・支給額・入金日 | 給与減少だけを勤務先資料で仮置き |
| 賃金・出勤記録の確定 | 対象期間、賃金、就業日数 | 賃金台帳、出勤簿、給与明細 | ハローワークの審査結果 | 概算率を実入金として足さない |
| 支給申請 | 申請日・対象期間・提出先 | 支給申請書の控え・添付一覧 | 受理後の支給可否・決定額 | 申請額は予定欄に分離する |
| 補正・追加資料 | 依頼日・提出日・未提出 | 補正依頼、追加提出の控え | 審査完了日・決定内容 | 回答待ちの金額を収入にしない |
| 支給・不支給決定 | 決定日・対象期間・額・可否 | 支給・不支給決定通知書 | 実入金日・額 | 決定額は入金予定として別記する |
| 実入金 | 入金日、入金額、名義 | 通帳・取引明細の該当行 | 対象期間と入金月のずれの扱い | 入金を確認した月の資金繰りへ計上 |
| 会社からの追加賃金 | 対象月、支給日、金額、控除 | 訂正給与明細、会社の説明 | 給付決定への影響・訂正要否 | 給付と給与を二重計上せず再確認 |
10〜12月休業、1月15日申請、2月3日に48万円決定、2月9日入金なら、承認・申請日に収入計上しません。対象期間は10〜12月、実際の資金流入は2月9日と記録します。
厚生労働省は、支給決定通知書を確認し、概ね支給決定日から1週間程度で指定口座へ振り込まれると案内しています。これは目安であり、個別の入金日を保証するものではありません。支払期限が先に来る場合は、給付を先取りせず勤務先・ハローワーク・支払先へ早めに確認してください。
復職月は「対象月」と「実際の入出金日」を二列で合わせる
復職月には、再開した給与、介護休業給付、休業中の社会保険料、介護サービス費が同じ通帳へ前後して現れます。金額の「対象月」と「入出金日」を分け、古い対象期間の給付を復職月の給与と相殺して収入を二重計上しないようにします。
| 確認項目 | 対象期間 | 実際の入出金日 | 残す原本 | 家計への反映 |
|---|---|---|---|---|
| 復職日・勤務実績 | 出勤・短時間勤務・欠勤日 | 入出金なし | 復職通知、勤怠記録 | 給与対象期間と照合 |
| 復職後の給与 | 給与明細の計算対象期間 | 給与支給日 | 給与明細、通帳 | 実入金額を資金繰りへ計上 |
| 休業中の追加賃金 | 訂正対象の休業期間 | 追加支給日 | 訂正給与明細、会社の説明 | 給付への影響を確認 |
| 介護休業給付 | 決定通知の対象期間 | 口座への入金日 | 決定通知書、通帳 | 給与と分け実入金月へ計上 |
| 休業中の社会保険料 | 保険料が発生した月 | 支払日・給与控除日 | 就業規則、会社通知、給与明細 | 免除がないため徴収方法を確認 |
| 税・その他の給与控除 | 控除の計算対象 | 給与控除日・別途支払日 | 給与明細、納付通知 | 控除と別払いを重複させない |
| 介護サービス費 | サービスを利用した月 | 請求・口座振替日 | 利用票、請求書、通帳 | 利用月・引落月を記録 |
| 復職後の臨時費用 | 代替介護・送迎・通勤日 | 支払日 | 領収書、利用記録 | 一時費用と固定費を分ける |
1月10日復職、25日給与、12月分介護費が27日引落し、10〜12月分給付48万円が2月9日入金なら、給付は2月の資金繰りへ記録します。1月給与と相殺したり、支給決定日と入金日の両方へ足したりしません。
厚生労働省資料は、介護休業期間中に減免の適用はないとしています。徴収方法は会社の規程や給与締めによって異なるため、復職月に一律で控除されるとは決めず、会社通知と給与明細で確定してください。
短時間勤務・介護変更後は翌月を基準にする
復職月は過去分の給付や控除が混ざるため、翌月の実績を別に確認します。会社決定・給与明細・介護請求がそろうまで、見込額を固定収入・固定費にしません。
| 確認項目 | 確定資料 | 対象月 | 家計への反映 |
|---|---|---|---|
| 短時間勤務等の適用 | 会社決定・期間・勤務条件 | 実績月 | 承認条件で計算 |
| 翌月給与 | 明細・勤怠・通帳 | 計算対象月 | 控除後の実入金を使う |
| 定例介護サービス | 利用票・実績・請求 | 利用月 | 確定請求を固定費にする |
| 臨時の介護・通勤費 | 領収書・利用記録 | 発生日 | 一時支出に分離 |
| 翌月固定収支 | 実入金・介護費・生活費 | 同じ1か月 | 月収支を再計算 |
| 次回確認日 | 会社通知・ケアプラン | 変更後の対象月 | 変更時に基準更新 |
| 旧基準 | 直前の給与・介護請求 | 変更前の月 | 上書きせず保存 |
| 変更通知 | 会社通知・ケアプラン | 発効月 | 変更条件を分ける |
| 新基準 | 給与明細・確定請求 | 発効後の同じ1か月 | 月収支を再計算 |
| 未確定項目 | 回答予定日・確認先 | 未確定の月 | 0円にせず資産寿命へ入れない |
給与実入金18万円-生活費15万円-確定介護費6万円=月収支は-3万円。過去期間の給付や臨時費用は混ぜません。再変更後の給与16万円・介護費7万円なら、新基準の月収支は-6万円です。
事業主は3年以上の期間で2回以上使えるよう、短時間勤務、フレックスタイム、時差出勤、介護費用助成のいずれかの措置を講じます。本人の対象可否は就業規則・書面回答で確認します。
家族・勤務先へ渡す1ページ要約
| 共有項目 | 確定内容・日付 | 根拠・未確定 |
|---|---|---|
| 本人の希望・申出 | 働き方__/申出日__/担当__ | 本人同意・申出控え/未回答__ |
| 休業・勤務条件 | 期間__/復職・短時間勤務__ | 就業規則・会社通知 |
| 介護体制・費用 | サービス__/固定__円/臨時__円 | ケアプラン・確定請求 |
| 給付・給与 | 申請__/決定__円/入金__/給与__円 | 決定通知・給与明細・通帳 |
| 翌月家計 | 収入__円-生活費__円-介護費__円=__円 | 同じ対象月の確定額だけ |
| 未解決・次回確認 | 未回答__/回答希望日__/確認日__ | 確認先__ |
本人同意・権限を確認し、口座番号・社員番号・診断名は隠します。入力・保存・送信機能と広告はありません。
このページで確認した一次資料(7件)
制度・統計の発行元、対象期間、確認日、次回確認目安を表示しています。期限は編集上の再確認日であり、制度の有効期限ではありません。鮮度管理の方法
- 厚生労働省「介護休業制度」公的機関一次資料/使用目的:対象家族1人につき3回・通算93日/対象:現行/確認日:/見直し:制度改定時・中優先/次回確認目安:
- 厚生労働省・ハローワーク「介護休業給付」公的機関一次資料/使用目的:原則67%・上限等/対象:2026-08以降/確認日:/見直し:毎年8月・高優先/次回確認目安:
- 厚生労働省「育児・介護休業法 改正ポイント」公的機関一次資料/使用目的:2025年4月施行の個別周知・意向確認、雇用環境整備、テレワーク努力義務/対象:2025年4月以降/確認日:/見直し:制度改定時・高優先/次回確認目安:
- 厚生労働省「個別労働紛争解決制度」公的機関一次資料/使用目的:総合労働相談、労働局長の助言・指導、紛争調整委員会のあっせんと相談先の確認/対象:現行/確認日:/見直し:制度・手続改定時・高優先/次回確認目安:
- 厚生労働省「Q&A~介護休業給付~」公的機関一次資料/使用目的:申請、支給・不支給決定通知書、決定後の振込目安を確認/対象:現行/確認日:/見直し:制度・手続改定時・高優先/次回確認目安:
- 厚生労働省「両立支援等助成金(介護離職防止支援コース)Q&A」公的機関一次資料/使用目的:介護休業期間中の社会保険料に減免の適用がないことを確認/対象:現行制度の取扱い/確認日:/見直し:制度改定時・高優先/次回確認目安:
- 厚生労働省「短時間勤務等の措置」公的一次資料/用途:選択肢・期間・回数/対象:現行/確認:/次回: